電気工事の現場では、天井裏・床下・配管内など、目視が困難な箇所の点検が必要となる場面が少なくありません。そのような場面で活躍するのが「スコープカメラ(工業用内視鏡)」です。小型カメラを搭載したフレキシブルケーブルにより、狭所でも映像確認ができる便利なツールです。
スコープカメラの基本構造
- 小型カメラ:先端にLED照明付きで暗所でも撮影可能
- フレキシブルケーブル:可とう性が高く、管路や曲がり部にも対応
- モニター部:本体一体型やスマホ連携型など種類がある
選定時のポイント
- 先端径:狭い箇所では5.5mm以下が望ましい
- 防水・防塵性能:IP67以上であれば、屋外や湿気の多い場所でも使用可能
- 照明機能:調光可能なLEDが望ましい
- 映像解像度:HD対応で文字や端子の状態まで確認しやすい
- 録画・静止画機能:記録が必要な点検には必須
活用シーン
- PF管・CD管内の通線確認
- 分電盤背面やボックス内部の端子状況確認
- 天井裏の配線・接地線・吊架金具の状態確認
- 床下のケーブル貫通部や結線の確認
使用時のコツと注意点
- 挿入時はケーブルの曲がり記憶を利用して方向を調整
- ケーブルに過度な力を加えると断線・破損の原因に
- 使用後は汚れをふき取り、レンズ部の傷を防ぐ
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まとめ
スコープカメラは、施工の確実性を高めるだけでなく、トラブル時の原因特定にも役立つツールです。正しい選定と運用により、作業効率と安全性を両立し、現場での信頼性を向上させましょう。
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