漏電遮断器(ELB)の選び方と設置基準

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漏電遮断器(ELB:Earth Leakage Circuit Breaker)は、漏電による感電事故や火災を未然に防ぐために不可欠な保護装置です。電気工事においては適切な容量・感度の漏電遮断器を選定し、正しい設置基準を守ることが求められます。ここではELBの選び方と施工時のポイントについて解説します。

漏電遮断器(ELB)とは

  • 回路内で漏電が発生した場合に自動的に電源を遮断する安全装置
  • 過電流保護機能(MCB機能)を持つタイプも多く、過負荷・短絡にも対応
  • 単相2線式・単相3線式・三相3線式・三相4線式など、系統に応じた機種が存在

選び方のポイント

  • 回路方式(単相・三相)に対応した機種を選定
  • 定格電流(例:20A・30A・50Aなど)は回路設計に合わせる
  • 定格感度電流(例:30mA・100mA)は使用場所の安全要求に応じて選択
  • 瞬時動作型と標準型(標準動作時間)を用途に応じて使い分ける

設置基準の概要

  • 低圧屋内配線では、原則として漏電遮断器の設置が義務(電気設備技術基準)
  • 特に水回り(浴室・厨房・洗面所)や屋外配線では必須
  • 感電防止を主目的とする場合は30mA以下の高感度型を選定
  • 動力設備では、負荷の突入電流を考慮して標準動作型を使用することが推奨

施工時の注意点

  • 接地線と電源線の結線ミスがないか入念に確認
  • 必ずメーカー推奨のトルクで端子を締め付ける(締めすぎ・緩み防止)
  • 施工後はテストボタンによる動作試験を必ず実施

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まとめ

漏電遮断器は、生命と財産を守るための重要な保護機器です。現場の配線方式・負荷条件・使用環境に応じた適切な選定と、施工基準に準じた確実な設置を心がけることで、安全で信頼性の高い電気設備が実現できます。施工後の点検も忘れずに行いましょう。

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