分岐回路ブレーカの選定と実配線の実務例

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住宅や施設の分電盤内には、多数の分岐回路が設けられており、それぞれに適切なブレーカ(配線用遮断器)を設置することで、安全かつ効率的な電気供給が実現されます。ここでは、分岐回路用ブレーカの選定基準と、実際の配線設計でのポイントを解説します。

分岐回路用ブレーカの基本

  • 主に小型配線用遮断器(MCB)やモールドケース遮断器(MCCB)が使用される
  • 目的は過電流・短絡電流から配線と負荷を保護すること
  • 回路容量や負荷種別に応じて適切な定格電流・遮断容量を選定

選定基準のポイント

  • 定格電流:配線の許容電流を超えない範囲で負荷に応じて選定(例:エアコン20A、照明15Aなど)
  • 遮断容量:供給側電源に対する短絡電流に耐えられるものを使用(住宅:2.5kA以上が目安)
  • 瞬時遮断型・遅延型:モータ始動や突入電流に配慮して使い分ける

分電盤設計における実務例

  • エアコン回路:専用回路として20Aの漏電遮断器付きブレーカを設置
  • コンセント回路:2〜3部屋で15Aブレーカ1台を共有(負荷計算に注意)
  • IHクッキングヒーター:30A専用回路、太線(2.6mm)使用

施工時の注意点

  • 電線サイズと定格電流の整合性(許容電流表を基準に確認)
  • ブレーカの定格電圧(AC100V、AC200Vなど)を負荷電圧と一致させる
  • 盤内配線の整理:結束や余長処理によりメンテナンス性を確保

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まとめ

分岐回路に適したブレーカの選定は、電気設備の保護と使い勝手の両面に影響します。現場条件に応じた定格電流・遮断容量の選定と、分電盤内の配線設計を丁寧に行うことで、安全で信頼性の高い電気供給が実現できます。

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