屋外での電気結線は、雨水や湿気、紫外線などの影響を直接受ける環境にさらされます。不適切な防水処理は、短絡や漏電、設備の早期劣化を招くため、確実で長寿命な結線処理が求められます。本記事では、屋外結線における防水処理と劣化対策について解説します。
屋外結線のリスクと防水の必要性
- 雨水の浸入による短絡・腐食
- 結線部の絶縁劣化による漏電リスク
- 紫外線によるケーブル被覆・テープの劣化
- 気温差による結露と内部水分の蓄積
防水処理の主な手法
- 自己融着テープ+ビニルテープ仕上げ:定番の施工法。巻き方と重なりに注意
- 防水収縮チューブ:加熱収縮タイプで気密性が高く、信頼性が高い
- 防水グリス(絶縁グリス):端子・ボックス内部に塗布し、水分の侵入を防止
- ボックスの防水パッキン・グランド使用:IP等級に適合した部材を選ぶ
施工時の注意点
- テープの始端と終端をしっかり重ね、内側から外側へ螺旋状に密着させる
- 収縮チューブは中心から加熱し、空気や水分をしっかり追い出す
- ケーブル引込み部には、防水ブッシングやグランドを使用する
- 施工前にケーブル表面の汚れや水分を完全に除去すること
耐候性の確保
- 屋外用ビニルテープ(UV耐性タイプ)を使用する
- 結線部を日光から保護する遮光カバーを併用
- 定期的な目視点検でテープやブッシングの劣化を確認
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まとめ
屋外結線の防水処理は、単なる保護ではなく、安全性と設備寿命を大きく左右する重要な施工工程です。現場の環境や使用部材に応じた最適な処理方法を選び、確実で信頼性の高い施工を心がけましょう。
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