ボルトクリッパーは、鉄筋・ボルト・チェーン・ワイヤーなどの金属部材を手動で切断するための強力な切断工具です。電気工事においても、アース棒の切断や鋼製支持金具の加工などで使用されることがあり、適切なサイズ選定と正しい使い方が求められます。
ボルトクリッパーの構造と特徴
- 長いアームをテコとして利用し、小さな力で金属を切断できる
- 刃部は焼き入れ加工されており、硬鋼線やチェーンにも対応
- 全長300〜900mm前後のタイプがあり、使用環境に応じて選択
切断可能な主な素材
- 鉄線・ワイヤーメッシュ:径5〜6mm程度まで対応
- M6〜M10程度のボルト・ナット
- 金属製チェーン・南京錠のシャックル(市販品であれば可能)
- アース棒(φ8程度)など、軟鉄系の棒状素材
使用時のポイント
- 対象物を刃元に深く挿入し、切断点を安定させる
- アームを均等にゆっくりと閉じることで、刃と素材のずれを防止
- 硬すぎる素材(焼入れボルトなど)は刃こぼれの原因となるため注意
安全上の注意点
- 切断時の跳ね返りや飛散に備え、必ず保護メガネを着用
- 長尺タイプは取り回しに注意し、周囲の安全を確認
- 刃先の変形や欠けがないか、使用前に点検を行う
選定のコツ
- 切断対象の材質・径に応じて「切断能力表示」を確認
- 頻繁に使用する場合は、替刃交換可能なモデルが経済的
- 収納性を考慮するなら、折りたたみ式やショートハンドルタイプも便利
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まとめ
ボルトクリッパーは、電気工事における補助金物やアース処理、設備撤去などに対応できる強力な手工具です。素材に合った正しい使い方と、安全対策を守ることで、現場での切断作業を効率よくかつ確実に行うことができます。1本備えておくことで、作業範囲の幅が広がります。
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