電気工事・建設現場・メンテナンス作業において、高所作業車(高所作業用機械)は作業効率と安全性を大幅に向上させる重要な設備です。しかし、便利な反面、誤操作や確認不足による事故も発生しており、正しい操作手順と事前点検が不可欠です。ここでは高所作業車の基本操作と安全確認のポイントを解説します。
高所作業車とは
- バケット(作業床)を昇降・旋回させる機械式装置
- 垂直昇降式、アーム式(屈折・直伸)、トラック搭載型などが存在
- 作業床の高さが2m以上に達するものを指し、労働安全衛生規則の規制対象
基本的な操作手順
- 作業前点検(オイル漏れ・タイヤ圧・操作レバーの異常有無)を実施
- 地上操作盤で初期動作確認を行った後、作業床操作盤に切り替える
- 昇降・旋回は、周囲の障害物・電線・建物との距離を常に意識して行う
- 作業終了後は、バケットを所定位置に収納し、操作キーを抜いて保管
安全確認ポイント
- アウトリガー(安定脚)は必ず水平設置し、設置面の強度も確認
- 地盤が軟弱な場合は、敷板(ベース板)を使用して安定性を確保
- 作業床では必ず安全帯(フルハーネス型)を使用し、親綱または構造物に係留
- 高圧線周辺作業時は、作業車の絶縁性・接近禁止距離を遵守
使用資格とルール
- 作業床高さ10m未満:特別教育の修了が必要
- 作業床高さ10m以上:技能講習の修了が義務
- 道路使用を伴う場合は、警察署への道路使用許可が必要
おすすめ製品
まとめ
高所作業車は、高所作業を安全かつ迅速に進めるための強力な支援機器ですが、操作ミスや確認不足が重大事故につながるリスクもあります。基本操作を確実に守り、事前の安全点検を徹底することが、安心・安全な現場づくりの第一歩です。
コメント