脚立やはしごは、電気工事における高所作業の基本装備です。器具の取り付け・点検・配線など様々な場面で使用されますが、選定ミスや設置不良によって重大な転落事故が起きるリスクもあります。
脚立とはしごの違い
- 脚立:自立可能。屋内や水平面での作業に適している
- はしご:壁面などに立てかけて使用。高所点検や屋根上作業に適する
選定のポイント
- 必要高さの「作業床高さ+50cm」が目安
- アルミ製は軽量だが、屋外では強風対策が必須
- 絶縁仕様(FRP製)は配電盤や屋外高圧作業で有効
設置時の注意点
- 設置面は水平で滑りにくい場所を選ぶ
- 開き止め金具を確実にロックする(脚立)
- 角度は75度前後を基準とし、1:4の比率を意識(はしご)
使用時の注意点
- 天板や最上段に立って作業しない(メーカー禁止事項)
- 工具の持ち運びは両手を使わず、腰袋やロープを使用
- 一人作業時は、倒れても連絡可能なように配慮する
法令・安全基準
- 労働安全衛生規則 第518条:高さ2m以上の作業には墜落防止措置
- JIS S1121:家庭用脚立の安全基準(現場用は工業規格)
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まとめ
脚立やはしごは、使い慣れているからこそ油断が生まれやすい工具です。用途・材質・高さ・設置環境を正しく理解し、安全確認を徹底することが、事故を防ぐ第一歩です。
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